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業 務 概 要

治験用語集

『あ行』

■【医療機関】 Trial site
治験が実施される医療機関。
■【インフォームド・アセント】 Informed Assent
法的規制を受けない、小児被験者からの同意のこと。インフォームド・コンセントは、各国の法律や規則の規制を受けるため義務として実施しているが、それに対してインフォームド・アセントは、法規制上の義務が無いにも関わらず、自発的に医師及び治験スタッフが患者に対して治療に関する説明及び同意取得を行うことをいう。 例えば、小児集団への臨床試験においては小児被験者から同意取得を行うことは、法律・規則で義務付けされていないが、被験者の両親及び法的保護者には十分なインフォームド・コンセントが義務付けされている。しかし、もし適切と考えられる場合(治験への参加を理解できる知的レベルにある被験者など)、小児被験者からも臨床試験に参加するためのアセントを取得すべきであると考えられている。
■【インフォームド・コンセント】 Informed Consent(I.C.)
被験者の治験への参加の意思決定と関連する、 治験に関するあらゆる角度からの説明が十分なされた後に、被験者がこれを理解し、自由意思によって治験への参加に同意し、書面によってそのことを確認すること。インフォームド・コンセントは、被験者若しくは代諾者による記名捺印又は署名と日付が記入された同意文書をもって証明される。
■【エンドポイント】 Endpoint
治療行為の意義を評価する為の評価項目のこと。薬物動態パラメーター、薬力学的評価指標、有効性及び安全性に関連する医薬品の効果を評価するために選択された反応変数。 エンドポイントは、治験の目的に合ったもので、なおかつ、できるだけ、客観的な方法で評価できる項目が望ましいとされている。
・<真のエンドポイント true endpoint>
臨床試験における治療行為に対して本来求めたい評価項目のこと。死亡率、疾患の発症率、QOLの変化、副作用の発現等。
・<サロゲートエンドポイント(代用エンドポイント) surrogate endpoint>
真のエンドポイントを短期間で観察評価することは難しい為、一般に治験において、短期間で評価できるように採用される暫定的なエンドポイントのこと。血圧、血糖値、腫瘍サイズなど。サロゲートエンドポイントは、臨床上重要な結果に関連づけることを意図してるが、それ自体が臨床上のベネフィット(利益)を測るものではない。代用エンドポイントを使うことにより、十分合理的に臨床上の結果を予測しうる場合又は臨床上の結果を予測しうることがよく知られている場合には、主要なエンドポイントとして用いることができる。 また、複数のエンドポイントがある場合、プライマリーエンドポイントとセカンダリーエンドポイントの区別をつけておく。
・<プライマリーエンドポイント(主要評価項目) primary endpoint>
臨床的及び生物学的に意味のある効果を反映する項目であり、薬理学的にも裏付けられた客観的評価が可能な項目で、試験の主要な目的に基づいて選択される。
・<セカンダリーエンドポイント(副次的評価項目) secondary endpoint>
医薬品のその他の効果を評価するための項目であり、プライマリーエンドポイントに関連していることもあれば関連していないこともある。
■【オーファンドラッグ】 Orphan drug
希少疾病用医薬品のこと。患者数が本邦において5万人未満の疾病に対する医薬品。
■【オープン試験】 Open Clinical Traial
盲検法による臨床試験に対比して、対照を置かない非対照臨床試験を一般にオープン試験と呼ぶ。一般臨床試験とも呼ばれる。いろいろな影響が考えられるために厳密な薬効評価法としては取り扱われないが、盲検法が困難なケース等の場合に用いられる。
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『か行』

■【開発業務受託機関】 Contract Research Organization(CRO)
治験依頼者の治験に係わる業務を治験依頼者から受託する個人又は組織・団体。
■【監査】 Audit
治験が治験実施計画書、標準業務手順書、薬事法第14条第3項及び第80条の2に規定する基準並びにGCPに従って実施され、データが記録、解析され、正確に報告されているか否かを確定するため治験依頼者によって指名された監査担当者が治験に係わる業務及び文書を体系的かつ独立に検証すること。
■【監査証跡】 Audit Trial
事実経過の再現を可能とする文書。
■【監査証明書】 Audit Certificate
監査が行われた旨の監査担当者による証明書。
■【監査報告書】 Audit Report
監査担当者が監査の結果の評価を記述したもの。
■【規制当局】 Regulatory Authorities
厚生労働省及び厚生労働大臣が薬事法に基づき調査を委託した者(医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構)。
■【規制当局による調査】 Inspection
治験が治験実施計画書、標準業務手順書、薬事法第14条第3項及び第80条の2に規定する基準並びにGCPに従って実施され、データが記録・解析され、正確に報告されているか否かを確定するために規制当局が行う検証。(以前は査察とよばれていた。)
■【クリアランス】 clearance
血液中から腎臓などによって物質が除かれる速度。単位時間に除去された物質量を含む動脈血、または血漿の量で表す。
■【クロスオーバー比較試験】
治験における試験デザインの一つで、交差試験または交互試験とも呼ばれる。同一被験者に異なった薬剤を時期をずらして服用させ、それぞれの結果を集計し評価して、薬剤の優劣をみる方法。 比較的症状の安定している慢性の疾患で、傾向変動が見られず、薬剤の効果が速やかに発現し、かつ治療中止後は患者が基準値の状態にすぐに戻り、薬剤の治療効果が可逆的な場合に適した試験方法。
■【血中濃度】 blood concentration
投与した薬物の血液中の濃度。一般的に薬物の作用(効果)の強さは、血中濃度に比例する。 また、ある時点での薬物の血中濃度が半分になるまでの時間を「血中濃度半減期」(T1/2)といい、薬物作用の持続性の指標となる。
■【原医療記録】 Original Medical Record
原資料のうち、被験者に係る臨床所見、観察及び検査等の記録で医療機関にあるもの。
■【原資料】 Source Documents
元となる文書、データ及び記録(例えば、病院記録、診療録、検査ノート、メモ、被験者の日記又は評価用チェックリスト、投与記録、自動計器の記録データ、正確な複写であることが検証によって保証された複写物又は転写物、マイクロフィッシュ、写真のネガ、マイクロフィルム又は磁気媒体、エックス線写真、被験者ファイル及び治験に関与する薬剤部門、検査室、医療技術部門に保存されている記録等)。
■【原データ】 Source Data
治験における臨床所見、観察、その他の活動に関する元の記録又はその保証付き複写に記録されているあらゆる情報で、治験の事実経過の再現と評価に必要なもの。原データは原資料の中に含まれる。
■【公正な立会人】 Impartial Witness
治験の実施から独立し、治験に関与する者から不当に影響を受けない者で、被験者又はその代諾者が同意文書及びその他の説明文書を読むことができない場合にインフォームド・コンセントの過程に立ち会う者。
■【厚生労働省】 Ministry Health Labor Welfare
厚生労働省の中で、治験に最もかかわっているのは、医薬局である。医薬局は、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療用具の有効性・安全性の確保対策や医療施設における安全対策のほか、血液事業、麻薬・覚せい剤対策など、国民の生命・健康に直結する諸問題を担っている。
■【コンプライアンス】 Compliance
医師から処方された薬剤を患者が指示通りに服用すること。「服薬遵守」ともいう。一方、治験に関わる者が治験を実施する際に法律及び適用される規制要件を遵守することを指して、コンプライアンスと呼ぶこともある。この二つが紛らわしいため、服薬遵守を意味するコンプライアンスを、服薬コンプライアンスと表現したりする。
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『さ行』

■【剤形】 dosage form
薬の形のこと。目的や用途により加工された医薬品の形態のこと。 医薬品を安定化し、服用しやすい形状に加工したもの。
・<散剤(粉剤)>
粉末状の薬。錠剤や顆粒剤よりも溶けやすいため、効果が早く現れる特徴を有する。
・<顆粒剤>
散剤より粒が大きく、粒がそろっている薬。においや苦味を抑えたり、薬が溶ける時間を調節したりする為に、表面加工されているものもある。
・<錠剤>
チュアブル錠:水なしでも飲める錠剤。
舌下錠:飲み込まないで、舌の下やほほと歯ぐきのあいだなどに入れて粘膜から成分を吸収させる。
徐放錠:特殊な皮膜を使用するなどの方法で、体内で徐々に溶けるようにしたもの。
・<カプセル剤>
粉薬や顆粒剤をカプセルの中に入れたもの。苦味のある薬をカプセルに詰めることで飲みやすくすることができる。カプセルの成分、表面加工により、カプセルが溶ける時間を調節できる。
・<注射剤>
薬が直接血中や体内に入るので、口から飲むのに比べて効き目が早いのが特徴。
<液剤>
小児科でよく使う。
シロップ、ドライシロップ:シロップはもとから液体なので、薬の効果が早いという特徴を持つ。
・<坐剤>
肛門に入れて直腸から吸収させる薬。胃を通らずに吸収されるため胃腸障害が少なく、短時間で効果が現れる。薬が飲めない患者でも使用できる。
・<経皮吸収剤または皮膚外用剤(塗り薬)>
皮膚などに塗って使う。薬が混ぜ込まれている材料(基材)の種類によって、軟膏、眼軟膏、ローション、クリームなどがある。
・<貼付剤(貼り薬)>
湿布薬のように貼った部分を治癒するためのものと、狭心症の治療薬のように全身への作用を目的とするものがある。
・<点眼薬>
目薬(めぐすり)のこと。
・<点鼻薬>
鼻の中に直接ふきかける薬。
・<吸入剤>
成分をスプレーして細かな霧状にし、吸い込む薬。肺から吸収する薬で、喘息の予防・治療に使われる。
■【再審査】
新医療用医薬品について承認後一定期間、使用の成績等に関する調査(市販後調査)を行わせ、その結果から医薬品の有効性、安全性を再確認する制度。 承認後、新薬は6年、効能効果追加は4年、オーファンドラッグは10年を経過した日から3ヶ月以内にその新薬の安全性、有効性について厚生労働省の再審査を受けることが義務付けられている。再審査期間が終了すると、特許が切れる。
■【再評価】
再審査終了後、5年ごとに品質、有効性、安全性に関して見直しをすること。厚生労働大臣より再評価が必要であると指定された医薬品について、臨床試験などを実施して、再評価報告書を作成し、提出しなければならない。
■【ジェネリック】
ゾロとも呼ばれる。既に販売されている医薬品の特許切れを待って開発された医薬品なので、既に販売されている医薬品と全く同じ作用を持つ。
■【社会的に弱い立場にある者】 Vulnerable Subjects
参加に伴う利益あるいは参加拒否による上位者の報復を予想することにより、治験への自発的参加の意思が不当に影響を受ける可能性のある個人。例としては、階層構造を有するグループの構成員としての医・歯学生、薬学生、看護学生、病院及び検査機関の下位の職員、製薬企業従業員並びに、被拘禁者等がある。その他の例には、不治の病に罹患している患者、養護施設収容者、失業者又は貧困者、緊急状態にある患者、少数民族集団、ホームレス、放浪者、難民、未成年及び治験参加への同意を表明する能力のない者があげられる。
■【重篤な有害事象又は重篤な副作用】 Serious Adverse Event(SAE) orSerious Adverse Drug Reaction(Serious ADR)
有害事象又は副作用のうち、死亡に至るもの、生命を脅かすもの、治療のため入院若しくは入院・加療期間の延長が必要なもの、永続的若しくは重大な障害・機能不全に陥るもの、先天異常を来すもの、又はその他の重大な医学的事象を言う。
■【症例報告書】 Case Report Form(CRF)
各被験者に関して、治験依頼者に報告することが治験実施計画書において規定されている全ての情報を記録するための印刷された又は光学的若しくは電子的な記録様式及びこれらに記録されたもの。
■【初回通過効果】 first-pass effect
消化管から吸収された薬物はまず、小腸粘膜で代謝され、次に門脈を経て肝臓に入り、そこで代謝を受けることにより、その後、全身循環へ移行する薬物量はかなり減ることが多い。このことを初回通過効果といい、この効果の大きい薬物ほど生体利用率が小さい。
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『た行』

■【対照薬】 Comparator(Product)
治験において比較の対照として用いられる市販薬若しくは未承認有効成分を含む製剤(すなわち実対照薬)、又はプラセボ。
■【代諾者】 (Legally) Acceptable Representative
治験への参加について、被験者に十分な同意の能力がない場合に、被験者とともに、又は被験者に代わって同意をすることが正当なものと認められる者。被験者の配偶者、親権者、後見人その他これらに準じる者で、両者の生活の実質や精神的共同関係から見て、被験者の最善の利益を図りうる者でなければならない。
■【多施設共同治験】 Multicentre Trial
単一の治験実施計画書に従い、複数の医療機関、すなわち複数の治験責任医師によって実施される治験。
■【ダブルダミー法】 Double‐Dummy
被験薬と対照薬の両方にプラセボを組み合わせて行う方法。例えば、AとBという2種類の薬剤を比較する場合、Aについて実際の製剤と共にそれと区別不可能なプラセボAを用意し、またBについても実際の製剤と共にそれと区別不可能なプラセボBを用意する。
■【治験】 Clinical Trial
人を対象として、被験薬の臨床的、薬理学的及びその他の薬力学的効果の検出又は確認、被験薬の副作用の確認、被験薬の安全性及び有効性を確認するための被験薬の吸収、分布、代謝及び排泄の検討等を行う試験で、医薬品の製造販売承認又は承認事項の一部変更承認を申請するに際し提出すべき資料の収集を目的とするもの。
■【治験依頼者】 Sponsor
治験の発案、運営・管理及び資金等に責任を負う個人、会社、機関又は団体。
■【治験協力者】
医療機関において治験を実施するチームのメンバーで、治験責任医師によって指導・監督され、専門的立場から治験責任医師及び治験分担医師の業務に協力する者。
■【治験施設支援機関】 Site Management Organization(SMO)
実施医療機関がその事務機能等を委託する機関であり、治験の実施に係る業務の一部を実施医療機関から受託又は代行する者。
■【治験審査委員会】 Institutional Review Board(IRB)
医学・歯学・薬学等の専門家及びそれ以外の者によって構成される医療機関の長、治験責任医師及び治験依頼者から独立した委員会。当委員会の責務は、特に、治験実施計画書並びに被験者から文書によるインフォームド・コンセントを得るのに使用される方法及び資料等を審査し、また継続審査を行うことによって、被験者の人権、安全及び福祉の保護を確保することである。
■【治験実施計画書】 Protocol
治験の目的、デザイン、方法、統計学的な考察及び組織について記述した文書 (正式な手続きを踏んで改訂されたものを含む)。
■【治験実施計画書の改訂】 Protocol Amendment
治験実施計画書に加えられた変更で、正式に文書化されたもの。
■【治験責任医師】 Investigator
医療機関において治験の実施に関して責任を有する医師又は歯科医師。医療機関において、治験が複数の者からなるチームにより実施される場合には、治験責任医師は当該チームの責任者でありリーダーである。
■【治験調整委員会】 Coordinating Committee
多施設共同治験の実施を調整するために、治験依頼者が設置することのできる治験調整医師からなる委員会。
■【治験調整医師】 Coordinating Investigator
多施設共同治験の実施において治験依頼者が選定することのできる、参加各医療機関の治験責任医師を調整する責任を担う医師又は歯科医師。
■【治験のシステム】
治験の品質保証及び品質管理を十分に行うための、治験依頼者並びに医療機関及び治験の実施に係わるその他の施設における組織、体制、手続き、施設及び設備等の体系。
■【治験の総括報告書】 Clinical Trial / Study Report
治験の終了後、治験の目的、方法及び成績等をまとめた治験に関する報告書。
■【治験の中間報告書】 Interim Clinical Trial / Study Report
治験の進行中に行われる解析に基づく中間的な治験成績とその評価に関する報告書。
■【治験の品質管理】 Quality Control(QC)
治験関連の活動の質に求められる事項を充足しているか否かを検証するために、治験の品質保証システムの一環として行われる実務的な手法及び活動。
■【治験の品質保証】 Quality Assurance(QA)
治験の実施、データ作成、文書化(記録化)及び報告が、薬事法第14条第3項及び第80条の2に規定する基準並びにGCPを遵守していることを保証するために設定された、計画的かつ体系的な全活動。
■【治験分担医師】 Subinvestigator
医療機関において治験を実施するチームに参加する個々の医師又は歯科医師で、治験責任医師によって指導・監督され、治験に係わる重要な業務及び決定を行う者。
■【治験薬】 Investigational Product
治験において被験薬若しくは対照薬として用いられる有効成分を含む製剤(承認の有無を問わない)又はプラセボ。
■【治験薬管理者】
医療機関において医療機関の長によって指名され、 治験薬を保管、管理する薬剤師又は医師若しくは歯科医師。ただし、原則として薬剤師とする。
■【治験薬概要書】 Investigatorユs Brochure
治験の実施に必要な、治験薬(主に被験薬)に関する非臨床試験及び臨床試験の成績を編集したもの。
■【治療係数 / 安全域】 Selectivity Index(S.I.)
薬剤の致死量と有効性の比率であり、一般にはこの値が大きいほど安全性が高い。
■【中央モニタリング】
治験の方法が簡単であるが、参加医療機関の数及び地域的分布が大規模であるなどのために、医療機関への訪問が実施困難な場合において行われる例外的なモニタリングの方法。 (1) 治験責任医師、治験分担医師、治験協力者等との会合及びそれらの人々に対する訓練や治験に関する詳細な手順書の提供、 (2) 統計学的にコントロールされた方法でのデータの抽出と検証、 (3) 治験責任医師等との電話、ファックス等による交信、 等の手段が併用される。
■【直接閲覧】 Direct Access / Sourse Data Verification / Sourse Document Verification(SDV)
治験の評価をする上で重要な記録や報告を調査、分析、確認し、複写すること。直接閲覧を行ういかなる者(例えば、規制当局並びに治験依頼者のモニター及び監査担当者)も、被験者の身元及び治験依頼者に帰属する情報に関する秘密の保全を図るため、あらゆる妥当な予防措置を講じなければならない。
■【同意文書及びその他の説明文書】 Informed Consent Form
インフォームド・コンセントの過程において用いられる治験の目的、内容等を記した文書一式(同意文書に主たる説明が記述されている。)。
■【特定療養費】
健康保険法等の改正により、それまで診療の中に保険に適応されないものが含まれると原則として、その診療全体が保険給付対象外とされていた。新しい医療技術の出現や、患者のニーズの多様化等に対応し高度先進医療や特別サービス等について保険給付との調整を図るために創設されたものである。
■【独立データモニタリング委員会】
治験の進行、安全性データ及び重要な有効性エンドポイントを適当な間隔で評価し、治験依頼者に治験の継続、変更、又は中止を提言することを目的として、治験依頼者が設置することができる治験依頼者、治験責任医師及び治験調整医師から独立した委員会。
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『は行』

■【バイオアベイラビリティー】 bioavailability(生体利用率)
飲んだ薬のうちどれくらいが全身循環血に移行し、生体に利用されたかという割合をいう。経口投与では消化管での吸収率、腸壁や肝での代謝などにより、生体利用率は低くなる。静脈内に直接投与した場合では、生体内利用率は100%であり、吸収速度も考慮する必要はない。
■【賠償】 Legal Liability
違法性を前提とする責任を言い、他人の財産又は身体に損害又は傷害を加えた者が損害賠償の義務を負うに至ったとき、その賠償額と訴訟費用を保険者が填補すること。
■【半減期】 half-life period (t1/2)
生物学的半減期であり、通常、消失半減期を意味する。 また、血中の薬物濃度がある量から半分に減少するのに要する時間「血中濃度半減期」(T1/2)と同じ意味で使われることもある。→血中濃度の項(p2)参照
■【被験者】 Subject / Trial Subject
治験に参加し、治験薬の投与を受けるか又はその対照となる個人。
■【被験者識別コード】 Subject Identification Code
個々の被験者の身元に関する秘密を保護するため、治験責任医師が各被験者に割り付けた固有の識別符号で、治験責任医師が有害事象及びその他の治験関連データを報告する際に、被験者の氏名、身元が特定できる番号及び住所等の代わりに用いるもの。
■【被験者の福祉】 Well-being(of the trial subjects)
治験に参加する被験者の肉体的及び精神的な健全性。
■【被験薬】
治験の対象とされ、医薬品の製造販売承認申請を目的としている薬物。二重盲験試験においては、対象薬とするプラセボ(または実薬市販薬)と見分けが付かないように、対照薬と外見だけでなく味についても全く同一になるように製造される。
■【必須文書】 Essential Documents
治験の実施状況及び得られたデータの質を個々に又はまとめて評価することを可能にする文書等の記録。
■【秘密の保全】 Confidentiality
治験依頼者に帰属する情報又は被験者の身元に関する情報を、正式に認められた者以外には開示しないこと。
■【標準業務手順書】 Standard Operating Procedures (SOP)
各々の業務ごとに、その業務を均質に遂行するための手順を詳細に記述した文書。
■【非臨床試験】 Nonclinical Study
人を対象としない生物医学的試験及びその他の試験。
■【ピカ新・ゾロ新】
ピカ新:いわゆる「画期的新薬」のこと。新医薬品の中でも、特に新規性・有用性の高い医薬品で、従来の治療体系を大幅に変えるような画期的な新医薬品、これまでなかったタイプの独創的新医薬品の俗称。
ゾロ新:既存の医薬品の有効成分の化学構造を少し変えただけの「改良型新医薬品」をいう。 さらにそれを少し変化させた薬を“クズ新”と呼ぶ。クズ新は、時間と手間をかけて作るほどではないため、こう呼ばれる。
■【副作用】 Adverse Drug Reaction(ADR)
治験薬(対照薬として用いられる市販薬を除く)については以下のとおり:
投与量にかかわらず、投与された治験薬に対するあらゆる有害で意図しない反応(臨床検査値の異常を含む)。すなわち、当該治験薬と有害事象との間の因果関係について、少なくとも合理的な可能性があり、因果関係を否定できない反応を指す。
■【ブリッジング試験】 Bridging Study
外国の臨床データを日本の住民集団に外挿するために日本で実施される臨床試験で、日本における有効性、安全性及び用法・用量に関する臨床データ及び薬力学的データを得ることを目的として行われる。外国人と日本人の基本的データ(第I・II相試験)がほぼ同じ場合は、外国で行われた臨床試験のデータを日本人にも外挿することができる(第III相試験が省略できる)。しかし、その為には、その被験薬に関して日本人の治験データと他民族の治験データとを比較してそれほど違いが見られないこと、つまり民族差がそれほどないことを、試験を実施しデータとして示すことが要求される。この試験が、ブリッジング試験という。わが国のブリッジング第1号は、「バイアグラ」である。
■【プラセボ】 Placebo
患者を満足させる心理的効果を期待して与えられる、活性を有しない物質。これが有効に働いたとき起こる良い反応を「プラセボ反応」、悪い反応を「ノセボ反応」という。
■【ヘルシンキ宣言】 Declaration of HELSINKI
1964年6月開催の第18回WMA(World Medical Association=世界医師会)総会で、「ヒトを対象とする生物医学的研究に携わる医師に対する勧告」が採択され、以後6回の修正が加えられている。 ヘルシンキ宣言の骨子は、医学の進歩は研究成果に基づき、研究は最終的にはヒトを対象とした試験によらねばならないことを認めた上で、被験者個人の利益と福祉を科学や社会に対する寄与よりも優先すべきであるという原則に立って、研究の倫理性を守るための具体的な手続きを明らかにしたことである。すなわち、ヘルシンキ宣言で強調していることは、インフォームド・コンセントであり、「試験内容を被験者によく知らせて納得してもらい、同意を得た上で、はじめてヒトでの試験を実施することができる。」と定められた。
■【補償】 Compensation
違法性を前提としない責任をいい、危険性、社会的救済の一種。被験者の受けた損害を填補するという意味である。治験において治験薬との因果関係については治験責任医師の判断により、5段階に分類され、健康被害の程度によって補償金を支払う。

『ま行』

■【無作為化】 Randomization
バイアス(偏り)を軽減するために、被験者を無作為に処置群(被験薬群)又は対照群に割り付ける方法。
■【盲検化(又は遮蔽化)】 Blinding / Masking
薬効評価に対する偏りの介入を避ける目的で、治験に参加する単数又は複数の当事者が、治療方法の割付けについて知らされないようにする措置をいう。単盲検法は通常、被験者が割付けの内容を知らされないこと、二重盲検法は被験者、治験責任医師、治験分担医師、治験協力者、治験依頼者、モニター、監査担当者及び一部の事例ではデータ解析者が割付けの内容を知らされないことを指す。
■【モニタリング】 Monitoring
治験依頼者により指名されたモニターが、治験の進行状況を調査し、治験が治験実施計画書、標準業務手順書、薬事法第14条第3項及び第80条の2に規定する基準並びにGCPに従って実施、記録及び報告されていることを保証する活動。
■【モニタリング報告書】 Monitoring Report
治験依頼者により指名されたモニターが、治験依頼者の標準業務手順書に従って、医療機関及び治験に係わるその他の施設を訪問したごとに、並びに治験に係わるあらゆる交信の後に作成し、治験依頼者に提出する報告書。
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『や行』

■【有害事象】 Adverse Event(AE)
治験薬を投与された被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごと。必ずしも当該治験薬の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。すなわち、有害事象とは、治験薬が投与された際に起こる、あらゆる好ましくないあるいは意図しない徴候(臨床検査値の異常値を含む)、症状又は病気のことであり、当該治験薬との因果関係の有無は問わない。
■【予測できない副作用】 Unexpected Adverse Drug Reaction
副作用のうち、治験薬に関する適用可能な情報(例えば、未承認の治験薬では治験薬概要書、既承認医薬品では添付文書や当該医薬品の特性を記した説明書)と、その性質又は重症度が一致しないもの。
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『略語』

■【ADME】
薬物の生体内における移行と変化の過程=薬物動態。
吸収 absorption
分布 distribution
代謝 metabolism
排泄 excretion
の一連の流れのこと。それぞれの頭文字をとって、「アドメ」と呼ぶ。
■【AUC】 area under the blood concentration time curve(薬物血中濃度―時間曲線下面積)
血中濃度曲線下面積ともいう。 薬物血中濃度の時間経過を表したグラフで描かれる曲線(薬物血中濃度―時間曲線)と、横軸(時間軸)によって囲まれた部分の面積。体循環血液中に入った薬物量は直接測定することができないので、薬物血中濃度―時間曲線下面積(AUC)で代替する。AUCは体循環血液中に入った薬物量に比例する。
■【BBB】 Blood Brain Barrier(血液―脳関門)
BBBとは、血液―脳関門のこと。体内の血液中にある物質が、勝手に大切な箇所(脳と生殖器)に行かないよう出入りを制限しており、このうち血液から脳に移行する物質を見張る関所のことを血液―脳関門と呼ぶ。このBBBがあるために、薬物も脳に移行できる物とできない物がある。脂溶性の高い薬物は脳及び脳脊髄液中に移行しやすいが、脂溶性でない薬物やイオン化している薬物は移行しない。薬物には通過しないものが多いが、通過してしまうと眠気やふらつきの精神神経系の副作用が現れる可能性がある。
■【Cmax】 maximam drug concentration(最高血中濃度)
薬物投与後の血中濃度の極大値。 薬物投与後の血中薬物濃度のグラフ(薬物血中濃度―時間曲線)は、横軸を経過時間(0〜Tmax)、縦軸を血中薬物濃度として描くと、血中薬物濃度は時間0からTmaxまでの間に最大値Cmaxまで上昇し、そこを頂点にしてその後は低下するという山形の曲線になる。
■【CRA】 Clinical Research Associate(モニター)
治験依頼者により指名され、医療機関で実施される治験の進行状況を調査する者。
■【CRC】 Clinical Research Coordinator(治験コーディネーター)
質の高い治験を倫理的な配慮の下に科学的適正かつ円滑に進めるため、医療機関において治験責任医師及び治験分担医師の業務を支援する者。医学的判断を伴わない被験者に係わる業務、治験に係わる事務的業務、治験に携わるチーム内を調整する業務を担当する。 
■【CRO】 Contract Research Organization(開発業務受託機関)
治験依頼者の治験に係わる業務を治験依頼者から受託する個人又は組織・団体。
■【CSO】 Contract Sales Organization(医薬品販売業務受託機関)
製薬企業における営業・マーケティング業務(MR業務)のアウトソーシングビジネスを指す。必要時(特に新薬発売後の1〜2年)に必要数のMRを確保し、必要がなければMRの数を減らしたいという製薬企業の意向を満たすための業態。
■【CTD】 Common Technical Document(コモン・テクニカル・ドキュメント)
日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)で合意された、日米EU3極共通の医薬品承認申請様式のこと。具体的には、共通の承認申請データ項目の配列表及びデータ概要のこと。 2001年7月にCTD申請受付が日米3極でスタート。日本とEUでは、2003年7月からCTD申請の義務化を予定。将来的には、CTDの電子版「eCTD(電子化コモン・テクニカル・ドキュメント)」が3極で導入される見通し。
■【DDS】 Drug Delivery System(薬物輸送システム)
薬物のターゲット療法(病巣にできるだけ早く運ぶ)や薬物の制御徐放を可能になるようにしたり、投与経路を変更して吸収促進を図るなどの効力を高める工夫をするという概念。
■【EBM】 Evidence Based Medicine(根拠に基づいた医療)
経験や習慣、動物実験などにより、類推された論理、権威者の意見等に頼る医療から脱却し、臨床研究等の科学的データをもとに、患者にとって最も有益で害の少ない治療法を選択する医療。
■【FDA】 Food and Drug Administration(米国食品医薬品局)
米国の食品及び医薬品の行政を行う連邦機関であり、世界最大かつ最高水準の医薬品審査体制を誇る。 科学的な知識を基盤として、食品、医薬品、化粧品、医療機器、動物薬など、日常消費者が接する製品の承認や規制、製造及び流通の監視、毒性評価、臨床試験の規制などを専門的に行う機関。
■【GCP】 Good Clinical Practice(医薬品の臨床試験の実施の基準)
治験の計画、実施、モニタリング、監査、記録、解析及び報告事項を定めた基準。被験者の人権、安全及び福祉の保護のもとに、治験の科学的な質と成績の信頼性を確保することを目的としている。
■【GLP】 Good Laboratory Practice(医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準)
非臨床試験の動物実験における安全性試験データの質の信頼性を確保するため、動物実験などの作業の標準化、記録、管理体制、機械、施設等を規定したもの。
■【GMP】 Good Manufacturing Practice(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)
医薬品の製造工程の各段階で品質管理を確保し、各種の汚染を防いで良質な医薬品を製造するために医薬品の製造業者が遵守すべき規則。
■【GPMSP】 Good Post-Marketing Surveillance Practice(医薬品の市販後調査の実施に関する基準)
日常診療での医薬品の有効性、安全性の確認とともに市販前には得られなかった医薬品の適正使用についての情報の収集、提供を目的として行われる市販後調査を実施するにあたり遵守すべき事項を定めた基準。
■【ICH】 International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration ofPharmaceuticals for Human Use(日米EU医薬品規制調和国際会議)
新医薬品の承認審査資料関連規制に関してデータの相互受け入れを主眼とし、日米欧の規制当局、製薬企業により組織された会議。品質、安全性、有効性について三極間のハーモナイゼーション(調和)が図られている。
■【IEC】 Independent Ethics Committee(倫理委員会)
医学や科学分野以外の委員によって構成される独立した組織。その責務は、被験者の人権、安全、及び被験者からのインフォームド・コンセントの取得や証拠の記録に使用される方法や、資料などを審査し、承認、是認することによって、その保護に公的な保証を与える。EUでのIRBの呼び方であり、機能も同様である。
■【in vitro】
試験管内で。試験管や培養器内のような人口環境内で、生じる過程または反応をいう。
■【in vivo】
生体内で。生体内で起こる過程または反応をいう。
■【OTC】 Over The Counter Drug(一般用医薬品)
薬局・薬店で売っている(手に入る)、医師の処方箋なしで入手できる「大衆薬」のこと。薬局のカウンター越しに購入できる医薬品ということ。
■【PK / PD】 Pharmacokinetics/Pharmacodynamics(薬物動態学/薬力学)
PK(薬物動態学)とは、薬物の体内での働き、すなわち投与後に吸収され、体内の作用部位に達し、代謝を受け、未変化体または代謝物として体外に排泄される全ての過程に関する研究である。
   PD(薬力学)とは、薬物の投与後、作用部位に到達した薬物が生体機能を修飾し薬理作用を発現する過程における薬物作用または臨床効果に関する研究である。
■【PMS】 Post Marketing Surveillance(市販後調査)
市販後調査とは、製造業者等が、医薬品の品質、有効性及び安全性その他適正使用について必要な情報(適正使用情報)を収集し、検討し、その結果に基づき、医薬品による保健衛生上の危害の発生若しくは拡大防止のために、又は医薬品の適正な使用の確保のために必要な対応(適正使用等確保措置)を行うことをいう。GPMSP(Good Post Marketing Surveillance Practice)により規定されている。
市販後に実施する調査及び試験は、   
  1. 市販直後調査
  2. 使用成績調査
  3. 特別調査
などがある。また、市販後調査は次の3つの制度により成り立っている。   
  1. 再審査制度
  2. 再評価制度
  3. 副作用・感染症報告制度
■【SMO】 Site Management Organization(治験施設支援機関)
実施医療機関がその事務機能等を委託する機関であり、治験の実施に係る業務の一部を実施医療機関から受託又は代行する者。
■【TDM】 Therapeutic Drug Monitoring(治療薬物モニタリング)
薬物治療の際に血中濃度を測定することにより、適切な投与量を決定すること。血中濃度を薬効や副作用と対比されることにより、治療成績の向上を計ること。また、コンプライアンスの確認のために実施する場合もある。
■【Tmax】 maximam drug concentration time(最高血中濃度到達時間)
薬物投与後、血中濃度が最高濃度に到達するまでの時間。 薬物投与後の血中薬物濃度のグラフ(薬物血中濃度―時間曲線)は、横軸を経過時間(0〜Tmax)、縦軸を血中濃度薬物時間として描くと、血中薬物濃度は時間0からTmaxまでの間に最大値Cmaxまで上昇し、そこを頂点にしてその後は低下するという山形の曲線になる。
■【T1/2】 half drug concentration time(血中濃度半減期)
ある時点での薬物の血中濃度が半分の濃度になるまでの時間を血中濃度半減期(T1/2)といい、薬物作用の持続性の指標となる。
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